アメカジとは、アイビー、アメリカントラッド、ワーク、アウトドアー、ミリタリー、ストリート、サーフ、ウエスタン、他にも多々あるが、それら全ての総称である。アメリカンウェアーのカジュアルだから、略して「アメカジ」。
今回はアメカジとはどんなものか、アメカジの代表アイテム、アウトドアでのおすすめのアメカジの着こなしなどをご紹介!!
目次
- アメカジとは?
- アメカジの道筋。
- アメカジのカテゴリーをちょっとだけご紹介。
- アメカジ代表アイテム。
- アメカジを着て何かしよう。
- まとめ
アメカジとは?
アメカジとは?何であろう。そもそもアメカジとは、どこからやってきた言葉なのか?我々おっさん世代の若き頃にはアメカジなどという表現はなかった。恐らく、雑誌その他で先輩達が考えたワードなのであろう。
アメカジとは、アイビー、アメリカントラッド、ワーク、アウトドアー、ミリタリー、ストリート、サーフ、ウエスタン、他にも多々あるが、それら全ての総称である。結局のところアメリンカウェアーのカジュアルだからアメカジ、フランスのカジュアルであればフレンチカジ、イタリアならばイタカジとなる。今から40年近く前にAC、ECと表現もされていた。ACはアメカジECはヨーロッパカジュアルである。
アメカジの道筋
もともとファッション用語としては、"ドレス" と "スポーツ" しかなかったはず。あえて付け加えるならばカジュアルである。アメリカのカジュアルウェアー、略して「アメカジ」というと今では誰もが納得できるが、学生服しかなかった大先輩たちの時代にVANジャケットが、アメリカ服いわゆるアメカジを提案して、それら全てをアイビーと定義した。
アイビーの中にドレスとスポーツがあり、ドレスは簡単に考えるとスーツにネクタイ。それ以外はスポーツ(カジュアル=スポーツ)だった。
VAN以降のアイビースタイルを、より分かりやすく世に広めてくれたのが、穂積先生のアイビー絵本である。そこには、T.P.O.によっての様々な着こなしが示されているのである。まだアメカジという表現はされていないが、この時点で、アメカジの基本ラインを描いてくれている。
現代のアメカジに通ずる "基本" を確立してくれたのが、アウトドアーと運動部の学生スタイルを通して紹介されている、小林泰彦先生のヘビーデューティーの本である。
ここである意味本物のアイビーリーガーに出会ったような気もするのだ。つまりVAN時代のアイビーには、T.P.O.はあったものの、実際のシチュエーションはそこまで表現されていなかった。
学生達の格好は学内なのか?外なのか?運動部なのか?文学系なのか?趣味はなにか?山に行くのか?川に行くのか?セーリングはするのか?キャンプは?焚き火は?デートの時は?
そこをはじめに穂積先生いがイラストで大枠を教えてくれ、さらに細部まで詳しく解説してくれたのが小林先生なのかもしれない。
さらに我々は、ポパイという不思議な雑誌に出会ったのである。ここで完璧にアイビーの姿が薄れてアメカジとなったと思う。
この間に、ファッション用語も変化してきていろんな意味を持つようになったのである。
アメカジというワードも単にファッションカテゴリーの用語としてだけではなくなり、生きたワードになっていった。
事項にて、私なりに解り易くおすすめなども交えて、「アメカジ」を説明したいと思う。
アメカジのカテゴリーをちょっとだけご紹介。
アメカジと呼ばれるカテゴリーには種類も数多く、そしてアメカジと呼ばれるアイテムも "頭からつま先まで" 実に多くある。
アメカジアイビー
アイビーは、トラッドとカレッジの要素を多く含み、その他のアメカジカテゴリーに含まれるものも多いが、"~でなければならない" 時代のアイビー経験者は、アメカジと呼ばずアイビーと呼ぶので、そんな雰囲気は「アメカジアイビー」とする。
アメカジアウトドアー
アウトドアーには、皆さんもご存知のブランドも多いのではないであろうか。我々世代はヘビーデューティーと習った。アウトドアーでのアメリカ的定番スタイルを"ヘビアイ"と習った。ヘビアイとはヘビーデューティーアイビーのことである。雑誌によってはラギッドと表現もするが、少し違うようにも思うし、今の方々にヘビアイと言っても解りにくいの「アメカジアウトドアー」としよう。
アメカジワーク
ワークの分野もある。所謂、仕事着である。ワークと言えばかなり範囲が広く、木こりやエンジニアー、機関車の運転手などなどいろいろあるが、一般的に皆さんが知っている世界の服装でカバーオールやオーバーオールのサスペンダー付きのパンツや編み上げのブーツなどはアメカジワークと呼ぼう。これこそラギッドの世界である。今、主に「アメカジ」と呼ばれているもので、広く周知されているのは、アメカジワークかもしれない。
King of Vintageの話を少し。
ここで少しだけアメカジファンには紹介しておきたい本がある。ヴィンテージファッションイベント「Inspiration」にて" 世界一の古着ディーラー、ラリーマッコイン氏の「ヘラーズ・カフェ」の展示会本として出版された。 また全米の大きな展示会マジックやニューヨークのコーテリーなどでも紹介された。
展示会本としての出版のため、3千冊限定予定だったが即日完売になった。 内容は世界中の古着マニアが注目している1800年代後半〜1940年代のアイテムを218点収録した写真集だ。私もラスベガスの展示会にて購入した。日本で話題になったのは、少し後であったがウェアハウス社が携わっている。
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アメカジスポーツ
スポーツ関係、指導者、プレイヤーなどのクラシックなスタイルはアメカジスポーツスタイルと呼ぶことにする。
以上のようにアメカジの一部カテゴリーを簡単に紹介したが、アメカジにはまだまだ種類がある。そして種類やアイテムとはまた別の話で、場所や状況で着るものが変わってくる為、単にアメカジスタイルと言ってもコーディネイトが変わってくる事を知っておいてほしい。
アメカジ代表アイテム。
さて、それではアメカジの代表アイテムを少し説明することにしよう。代表アイテムと同時に個人的おすすめな観点もかなりある。
帽子
キャップ
ここではベースボールキャップである。イメージしてほしいのはヒップホップ的な感じではなくて、昔のノーマンロックウェルに登場するような少年が被っているものである。
とくにマークが必要ではなくてノーマークのベースボールキャップでもかまわない。
ボストンレッドソックスのような地元意識の強いキャップでもかまわない。私はボストンにいることが多いため、レッドソックスはもちろんであるし、子供達はアイスホッケーのブルーインズやバスケのセルティックス、アメフトのペイトリオッツ、または自分のコミュニティーのある場所の学校や大学なども、かなりアメカジである。
ワッチキャップ
ワッチキャップもアメカジの代表アイテム。素材はウールでも、コットンでもかまわない。デザインは、無地でもマーク入りでもOK。
海にかかわる人々や、山の人々に愛されている。ウールであればカシミヤ、アルパカなどは高級品で、肌にもやさしくかぶり易いが、強度は劣る。強度を求めるのであれば、ブリティッシュウールや厚手のコットン製がいい。
本格的なシーンでの着用の際は、深さが必要だ。深さがあれば耳まですっぽりとかぶれるのである。
テンガロンハット
つばがロールしてないものでもOKだが、可能であればテンガロンハットをアイテムに加えてほしい。つばの上の部分をクラウンと呼ぶがクラウンの高さは高くても低くてもかまわない。
本来はそこの地域のカウボーイの好みである。比較的クラウンが低めなのが北東部の好みなので、私は低めを被っている。
素材などはビーバーフェルトが高級でありさらに何十年も被る方が多い。本格的ビーバーフェルトであれば水を汲んで馬に飲ませることができるほど、きちんと織り込まれているのである。
Tシャツ
これはかなり多くなるので、3つだけ選ぶとする。まず丸首のロゴ入り。所属、学校などのマークものがお勧めである。アイビーリーグのロゴ入りなどはアメカジの王様と言ってよいと思う。
次におすすめなのがヘンリーネックのTシャツである。これは丸首とは違い、できれば無地を抑えてほしいものだ。カラーはアッシュグレー、ネイビー、ホワイトがあれば完璧である。
そしてもう一つは、リバーシブルのTシャツだ。
リバーシブルTシャツは、通常リバTと呼ばれている。機能性の事は。。。だが、かっこよさは抜群である。
ベースボールキャップやワッチキャップをかぶり、短パンをはいてトレーニングする姿をイメージしてほしい。これを着るだけで速く走れるような気がするのである。
スウェット
Sweat (英語で"汗"という意味)、運動着として誕生したものである。スウェットシャツ、スウェットパーカー(フーテッドパーカーとも呼ぶ)スウェットパンツを総称してスウェットと呼ぶことが多い。古くからアメカジを着ている方には、大切なアイテムであったはずである。
スウェットというよりトレーナーが日本では一般的な表現かもしれない。トレーナーはVANの石津謙介氏が命名したもの。ボクサーのトレーナーが着ていたことから、このような名称になったのだ。アメカジアイテムに関して必ず登場する必須アイテムと言っても良い。
ボクサーといえばイタリアの種馬、ロッキーバルボアが有名である。ロッキーを演じたシルベスタースタローンのスウェット上下にコンバースの姿に憧れ、ボクサーの様にジョギングしながらジャブを繰り出したものだ。
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シャツ
シャツは、アイビーに出てくるボタンダウンシャツもOKだが、アメカジ目線でレギュラーカラーのワークシャツとする。ネルシャツなどである。無地やチェックのネルシャツ、アメリカの囚人達が良く着ているシャンブレーのワークシャツやヒッコリーストライプのレイルロードシャツも加えたい。レイルロードシャツは、元は昔の機関車乗りのスタイルである。ウールのシャツもアメカジ定番アイテムである。
パンツ
アイビースタイルに出てくるチノパンももちろんそうだが、膝が二重になっているダブルニーやペインターパンツ、そしてジーンズとオーバーオールである。そしてチノの短パンやカーゴショーツもアメカジの大切なアイテムである。
アウタージャケット
これはちょっとばかり多い。以前のブログでも紹介しているがコーチジャケット、そしてダウンジャケット、ダウンベスト、マウンテンパーカー、フィールドコート、アワードジャケット、その他にもピーコートやダッフルコート、スウィングトップなどもあるがその辺はアイビー、トラッドアイテムとしたい。
シューズ
シューズもちょっと多めだが、キャンプモカシン、スニーカー(バスケットシューズ、ジョギングシューズ)ワークブーツ、トレッキングブーツ、ハンティングブーツ、レザーのデッキシューズなどが代表的だ。
アメカジを着て、アウトドア。
アメカジを着るなら外に出かけてほしい。山でも、海でも、川でもいい。アメカジは自然が似合う。キャンプで着るスタイル、釣りで着るスタイル、ヨットに乗るスタイル、大きく分けて山.川、海でのスタイルを今回は紹介しよう。
焚き火で着るアメカジ(冬編)。
焚き火スタイルはあえて冬のコーデにした。焚き火はブームなので大いに楽しんでもらいたい。もちろん格好に拘る事が大切なのだが、間違えた考えをしないでほしい。
高級アウトドアーブランドのハイテク素材、特に"フリース"を着て焚き火を楽しいんでいる方をよく見かけるが、焚き火は火が飛ぶことを考えてほしい。この話はまた別の機会に詳しく説明したいが、1点だけ注意させてもらうのであれば、フリースは避けること。
どうしても着たいのならば、インナーとしてであればかまわない。化繊はとても燃えることを理解してほしい。一番外に羽織るものは、コットンかウール製が望ましい。ダウンなども着るならばインナーとして着てほしい。
キャンプやハイキングなど、アウトドアで着るアメカジ。
キャンプはシーズンや場所にによってコーディネイトがかなり違ってくる。今回は春から夏にかけてのコーディネイトとした。パンツとシューズについては、ハイキングも想定して、短いものを選定した。
短パンをはくと虫さされが気になるところなのでソックスを長いものにした。暑い日には折れば良いのである。風の強さにも応じながら帽子はキャップなどもあるとさらに良い。
釣りで着るアメカジ。
釣りの時の装いは基本的にアウトドアーのスタイルと同じで考えてよい。フィシングベストが必要なくらいである。
もちろん川に入るのであればウェーダーやヒップブーツが必要になるし、ウェーディングシューズも必要になる。川を濡れないで歩くための胴長のようなものである。その点についてはいつか別の機会に話したいと思う。
私の場合にはフィシングベストも着ないので、強いて言えばシャツは、両ポケットがあるものが良い。このスタイルはフライフィシングのスタイルだが、釣りの種類に限らず、毛ばりでもルアーでもなんでもポケットに入れられ、何かと便利だからだ。タックルは必要最低限にしても、意外に多くなるので両ポケットがあるといい。※タックルとは釣りに関するいろんな道具のことである。
ヨットで着るアメカジ。
ヨットに乗るのに何か必要なものと言えばライフジャケットやオイルスキンの上下なのだが、ここではデイセーリングといって近場を少しだけセーリングする時のスタイルで本格的な格好ではない。マリンの雰囲気を感じるだけの簡単な井出達である。多少の撥水のあるものに短パンデッキシューズでアメリカの東海岸付近のスタイルとした。アイビー風なスタイルと被ってしまうがこんな感じを推薦したい。
まとめ。
まだまだ紹介したいブランドやアイテムが多くある。たとえばブーツであればDannerであったり、シャツであればペンデルトン、ダウンジャケットであればNORTHFACEやEddie Bauerと、言い出せばきりがないくらい良いブランドは無数にあるが、今回はこんな感じで表現してみた。
またアメカジとしてご紹介しているが、Dubbary, adidas, AKUBRA についてはアメリカブランドではないがお許しいただきたい。
その他はすべてアメリカブランドであるがBALLBAND SHOESにおいては現在、このブランドの権利はアメリカではなくて長嶋正樹氏が所有してる。もともとはアメリカブランドである。その辺については私も関係があるので次回にでもお話ししたいと思う。
なかなか今回は長くなってしまいましたが、アメカジファンからすれば "ほんの一握り" の情報であることは間違いないのである。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございます。