アウトドア フライフィッシング

アイザックウォルトンとフライフィッシング

How about "FLY FISHING"

フライフィッシングを楽しむ際、今愛用している竹竿が、かの有名な「アイッザック・ウォルトン」氏が愛用していた物かも知れない。という逸話がある。

この竿との出会いも、今では「運命」だったかのように思えるが、実はこれをアメリカのアンティークSHOPで見つけ購入した時は、フライフィッシングを始めたばかりの頃で、知識も乏しく偶然の出来事であった。

今回はその竹竿との出会いのエピソードである。


目次

  • アイザック・ウォルトンの幻のロッド??
  • イギリスの随筆家、伝記作家「アイザック・ウォルトン」。
  • アメリカ東海岸南北を結ぶ、最長の国道「1号線」。
  • 見つけたのは、宿からすぐそばのアンティークSHOP。
  • 偶然来客した、ロッドビルダー。
  • 一時間後・・・
  • ここで知る、アイザック・ウォルトン。
  • "モノ"には、魂が宿る。

アイザック・ウォルトンの幻のロッド??

フライフィッシングを楽しんでいる。映画「リバーランズスルーイット」の影響で、ここ最近は、ドライフィシングしかやらなくなった。その際、使用しているのがこの竹竿だ。

リールシートと呼ばれる部分に 「THE IZAAK WALTON」という刻印がある。

これが本当に本物かどうかは分からないが、なんとなくこの竿は縁起が良いことは間違いないのだ。

この竿との出会いも、今では「運命」だったかのように思えるが、実はこれをアメリカのアンティークSHOPで見つけ購入した時は、フライフィッシングを始めたばかりの頃で、知識も乏しく偶然の出来事であった。

今回は、このちょっと縁起のいい竿とのエピソードを。

イギリスの随筆家、伝記作家「アイザック・ウォルトン」。

まず、この竹竿のリールシート部分に刻まれた、「THE IZAAK WALTON (アイザック・ウォルトン) 」。これは人名なのだが、その人物について少し触れたい。

ウィキペディアより

アイザック・ウォルトンは、イギリス、スタッフォード生まれの随筆家、伝記作家。幻の釣り指南書、世界の釣り人から「釣りの聖書」とまで称えられる、

『釣魚大全』(The Compleat Angler)の著者として知られる人物であり、同書は釣りの楽しみの実践的な書物であると共に、故事伝承や歌、随想などが随所に織りまぜられ、釣り人以外にも多くの読者に愛されてきた名著である。

1614年頃、ロンドンで金物屋(一説には呉服屋)を営んで成功し、43年には商売をやめ、大好きな釣りを楽しみながら悠々自適の余生を送った。1683年12月15日に90年の生涯をとじたのだが、彼が愛用した釣り竿がアメリカに流れた噂はマニアの中では有名な話だった。

しかしながら、ググってみてもまったくアイザックウォルトンの釣り道具についてはどこにも出てこない。はっきり言えることは彼が残したものは詩であり、哲学であり、名言である。釣りをやればやるほどその深さを感じ神と宇宙の実相に気がつく。

”魚釣りは奥深い数学のようなものだ。誰も完全にマスターする事はできない” アイザックウォルトンの名言である。

日本ではこれをもとに各社が、釣魚大全をを発売している。角川選書は完訳 釣魚大全とし、地球人ライブラリーでは釣魚大全、平凡社ライブラリーでは完訳釣魚大全I、釣魚大全ー完訳(2)を出している。

日本語版は、画像クリックでAmazonサイトで購入可能。

アメリカ東海岸南北を結ぶ、最長の国道「1号線」。

さて、ここからは運命の竹竿と出会ったときのエピソードである。

話は過去に遡るが、いつものようにアメリカを訪れていたある時、古本や木箱や釣り道具、古いリールやフライボックスなど、とにかくお店のディスプレイに使えるモノを探してきてほしいと頼まれた事があった。

すぐさま頭に思い浮かんだのが、1号線沿いのアンティークSHOPであった。その当時は、L.L. BEANの本店があるメイン州を拠点にし、その当時は頻繁に通っていた道だった。それが、アメリカ国道1号線、『 ROUTE 1 』である。

アメリカ東海岸部の大都市を南北に結ぶ主要路線であり、全長2,390マイル(3,846 km)は南北に伸びたアメリカの国道の中でもっとも長い。

この道には古き良き街が多く点在する。仕事をリタイヤしたりお金儲けをして財をなした人は、この道をゆっくり時間をかけて海を眺めながらメイン州まで走るのだ。

日本の南北が約2,845km。すごく長い。

フロリダ州、ジョージア州、サウスカロライナ州、ノースカロライナ州、バージニア州、コロンビア特別区、メリーランド州、ペンシルベニア州、ニュージャージー州、ニューヨーク州、コネチカット州、ロードアイランド州、マサチューセッツ州、ニューハンプシャー州、メイン州。以上、14の州と特別区を通っている。

EDDY

ちょっとだけ日本の話。

アメリカROUTE 1の長さを分かりやすくする為に、日本の南北の長さと比較しました。日本は縦長のイメージが強いですが、実は東西の方長かった!!南北が約2,845kmに対し、東西は約3,142km。以外でしょう??

見つけたのは、宿からすぐそばのアンティークSHOP。

上の地図を見て頂いて分かるように、1号線は海岸沿い付近を多く通っている。メイン州から南にマサチューセッツ州やニューハンプシャー州などは、イギリスからの移民たちが保養地として利用した土地も多く、現在も避暑地として別荘などが多くある地域である。

はじめに近くのアンティーク屋さんで釣り道具などあるか尋ねたところ、「ここにはないので、一軒一軒探すか、釣り具屋で聞いてみてはどうか?」と言われ、近くのフライフィッシングショップで訪ねてみた。

そうすると、メイン州のポートランドから「302号線を走るとでニューハンプシャー州付近の湖に ‟LANG" があるのでそこで尋ねるといい」と、小さなパンフを渡された。

場所については忘れてしまったが、渡されたパンフを頼りに、東のポートランドから1時間以上かけて、LANGに辿り着いた。そこは湖のほとりにあったのだが、足場の悪い道を1時間近く、相当な距離をかなり歩き回った。

お店らしき建物はどこにもなく、別荘のようなものがいくつかあるだけだった。探し回った挙句、小さな小屋を発見して中を覗くと叔父さんが一人出てきた。叔父さんもビックリしたに違いない。

ウェブサイトより https://langsauction.com/consign.html
ウェブサイトより  https://langsauction.com/about-us.html

さっそく釣り道具やアンティークなどの話を訪ねると、「 LANGはここで間違いないが、LANG とはお店ではなく、LANG'S というオークションの事だと言い、開かれる会場はここである」という話で、更に続いた言葉に拍子抜けした。「今はなにもなく、次回は半年後。半年後に来てみてはどうか?」と言われた。

"やっと" の思いでここまで辿り着いたのに。。。しかしながら、落ち込んでいても仕方がないので、大なり小なり問わず、なにかは探さなければならず1号線沿いのアンティークSHOPを探し回る事にし、ポートランドに戻ることにした。

すると、宿泊していたところからすぐの場所に、見るからに館ごとアンティークな店を発見したので、早速行ってみる事にした。

こんな感じのお店であった    写真はエセックスミュージアム造船場のあとである

中に入ると、昔の雑誌に人形、レコード、機械工具にギア。さらには椅子やテーブルなどの家具、食器、テレビにステレオ、冷蔵庫。ありとあらゆるものがある。大まかなカテゴリーごとに別れてはいるが、日本のディスカウントショップのようにきちんと整列されてはいない。

乱雑に並べれた店内をぐるぐると探し回っていると、店主が近づいてき、 ”What are you looking for ? " と少し英国なまりの英語で訪ねてきた。英国なまりというと本家が我々だと怒られるかもしれないが、米国英語とは少し違う "鼻に抜ける" 感じがある。古本や雑誌、木箱等を探していると伝えると、店主はそれらしき辺りを指さした。

指さす方に歩き何度も探すのだが、どこにあるか解らず何度もうろうろしながら、違う場所も探したが結局わからず、また聞いた。すると、大きな釣り竿が数本入った樽の奥に、木箱が積み上げられていた。

大きい木箱は出荷の費用がかさむので、手持ちできるようなサイズを選んだ。そして、ついでにディスプレイになりそうだったので、手前にあった竹竿も一本選んだ。リールやフライボックスのことは忘れてしまい、ハードブックと昔のアウトドアーの雑誌を選んだ。

この何の気なしに選んだ1本の竹竿が、アイザック・ウォルトンが使用していたかも?となる竿だとは、微塵にも思わなかった。そもそも釣りに興味がほぼなかったのでリールなどもきちん探さなかった。

これが当時買い付けた、ハードブックの一部で今も、デイスプレイとして活用している。

25年以上も前の話で正確さには欠けるが、雑誌と本は2.5ドル、箱は150ドル、竿は50ドル。会計時、カウンターでよく見ると、竹竿の先竿が下の竿とが、別々のものが組み合わさっていた。

そこで瞬時に閃く。「値段交渉」。当然、箱なんかは小さい箱だから吹っかけてることは承知の助だ。

「安くしてくれ」と何度か交渉し、雑誌は1ドルに、本は1.5ドルにそして竹竿は40ドルになったが、木箱は ‟NO" と言われ、もうひと粘りすると、竹竿は更に-10ドルの30ドルにしてくれたが、木箱は結局ノーディスカウントで、購入した。

釣竿には何の未練もない感じで、速効ディスカウント交渉に乗って応じてくれたが、何度かけあっても木箱だけは1ドルも値引きしてくれなかった。

当時は,、ずぶの素人だったので竿の上下があっていようがなかろうが、魚は釣れるだろうぐらいにしか思っていなかった。

こちらが木箱。当時よりも更に年季が入り、雰囲気が増した気がする。

偶然来客した、ロッドビルダー。

日本に戻り、ディスプレイ用に買い付けたモノを広げているとき、来客があった。会社の役員N氏と世間話をしていたその来客者は、偶然にも地元では有名なロッドビルダー(以後ロッドビルダー叔父さん)の方だった。

せっかくだったので、竹竿を見せるとすぐに不思議な顔をしながら、じっくりと眺めていた。ロッドビルダー叔父さんはいったん家に帰ると言い、隣町までかえって2時間後にまたやってきた。何かを自宅で調べてきてたのか?当時はググることは、できないから何か資料か何かで調べてきたのだろう。

ロッドビルダー叔父さんは、フライタイイング、フライロッドビルディング、更にはオーディオ作りの名人でもあった。オーディオはもちろん真空管のアンプを自作してジャズを聴きながらフライタイイングをするのである。

フライタイイングとは毛バリを自作するということである。毛バリを捲きながらジャズを聴き、シングルモルトの酒を飲む。至福の時間である。なにか別の用事だったのかは知らないが息を切らして戻ってきた。

鳥の羽や鹿の毛をまいて疑似餌を作る。それがフライタイイングなのだ。

先竿はペゾンアンドミチェルというたしかフランスの名品で、下部分の竿は段巻きのかなり古い竿である事はすぐに分かったようだが、竹の腐敗がひどく "使い物にはならない" と言われた。

まあいいか? 少し落ち込んだが、元々、ディスプレイでの使用も、考えての購入だったのだから。と自分に言い聞かせた。暫く竹竿を眺めていた、ロッドビルダー叔父さんは「ちょっとこれ借りて行くな」と言いながら、また出て行った。

さらに、一時間後・・・

借りて行くからな。と後にしてから一時間後。戻ってきた、ロッドビルダー叔父さんは、ボソボソとN氏と話始めた。N氏は、ハンターでありフィッシャーマンでありカヌーイーストであってキャンパーでもあり山岳屋でもある。‟とことんな" までのアウトドアマンである。

二人でボソボソ話が終わるとロッドビルダー叔父さんは突然、私に「お願いがある」と言ってきた。そのお願いとは、「この竹竿を私に預けてくれないか?」というものだった。

ハンドルはそのまま生かして、腐敗した部分を新たなに造らせてほしいとの提案だった。つまりハンドルを再利用して新品の竹竿を作ってくれるという話。当時は何をいってることなのか?なぜ?そんな面倒なことをしてくれるのか?何が何だか理解できずのまま、その提案にOKした。自分が持っている竹の材料を使い新たな新品を作るということ。無料で。

なぜ???どうしてそこまで???とにかくロッドビルダー叔父さんにとって、アイザックウォルトンとの出会いが、凄いことだったのだ。ひょっとしたらただのガラクタだったのかもしれないのだが???

ここで知る、アイザック・ウォルトン。

とにかく私には訳も分からず、ロッドビルダー叔父さんは竿を持って帰って行った。「どういう事か?」と、N氏に再び尋ねると事情を説明してくれた。

実は、あの竹竿のリールシートと呼ばれる部分に 「THE IZAAK WALTON」という刻印があったのだと。まだ釣りを始めて間もない当時、その名を聞いても正直「???}だった。

本物かどうかは分からないが、見つけたアンティークSHOPの場所、英国なまりの店主など、決定的なことは先竿にペゾンアンドミッチェルを使っていたことだ。たぶんそこの代々の先祖たちが使い、なにかの拍子で先竿を折ってしまい、直すこともせずにペゾンアンドミッチェルを取り付けて遊んでいたのである。

たいして興味もなければどんな価値があるとも気にせずに釣りをして、いらなくなったものを適当に処分したのだと思われる。

つまり本物である可能性も十分にあるという事だった。今ふと思い出したが、そういえばアンティークSHOPの店主は、「ここのものは何百年も前のものがある」とも言っていた。それが釣り竿かどうかはわからないが?

確かに英国製の皿や家具など、英国製のものが多くあった気がする。

EDDY

そんな話を聞かせると、そうであったと思い込むのが、人間である。

アイザック・ウォルトンがいまひとつ理解していない私に、N氏はわざわざ自宅から、かの有名な、「釣魚大全」を持ってきて、見せてくれた。それを見て、なんとなく凄い人なんだという事は理解できた。

もう壊れた竹やガイドに付いていた瑪瑙はないが、というより瑪瑙はほしいとビルダーに言われたので差し上げたのだ。そして新たに造って頂いたものを、今も大事に使っている。瑪瑙(メノウ)とは、石の瑪瑙である。

"モノ"には、魂が宿る。

本物かどうかは分からない。でもこの竹竿でA川で70cm級、S川で63cmを釣りあげている。この竿がどことなく縁起がいいことは、間違いないと思っている。

他の竹竿もあるが、今はこれしか使わず、フライフィッシングを楽しんでいる。どんなアウトドア遊びも、道具はそれなりに必要だ。

安い道具から高い道具までピンからキリまで様々あるが、自分にあった道具を追求していく事も大事ではあるが、一番大切なのは、その道具を「大切に扱う」というところなのかもしれない。

それは車でも、時計でも、ランタンやキャンプ道具でもすべてに言えることなのかもしれない。

‟モノ‟ には魂が宿るという話がる。アイザック・ウォルトンの魂が宿っているのかもしれないが、大事に扱っている私の魂も宿っているのかも知れない。

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